贈り物、プレッシャーと共に
贈って楽しい贈り物、もらって嬉しい贈り物。のはずがそうでない時がよくある。
今回はうちの家族の話。
祖父母と離れて暮らしているので、定期的に実家から荷物が届く。中身は野菜だったりお菓子だったり、米だったり。ありがたいことである。ありがたいことではあるのだが、物を送ったと聞くと私の気持ちは一段重くなる。
我が家のルールは『贈り物を貰ったら必ず届いた当日中に電話でお礼を言うこと』である。
これを破るとどうなるか。嫌味を言われます。
「礼も言わん子に育てた覚えは無い」と言われるパターンが一番多い。あとは感謝しろありがたがれというパターンもある。
ちなみに変わった食べ物の場合、到着してからの電話に加え、食べた感想を必ず言わなければいけないというルールも変則的に存在したりする。
そんなことが続いた結果。祖父母(と父親)は喜んで欲しいから贈り物をしているわけではなく、感謝されたいから贈り物をしているんだろうな……。と思うようになった。
正直、お礼の電話をする時、ワントーン声を高くして「ありがとう〜」と言う自分も薄寒くて嫌いだ。
でも、お礼の電話が遅れて嫌味を言われるたび、「ちゃんと礼は言ったのか?」としつこく確認されるたび、心からの「ありがとう」という言葉は私の口からは出なくなっていった。
そんな実家を反面教師とし、贈り物をしても感想を求めないよう自戒としている。……のだが、送ったものがちゃんと届いているかは気になる。配送ミスとかはそんなに起こらないとは思うけど。
贈ったら贈りっぱなし。きっと相手は気に入ってくれるはずという期待だけを胸に収めて自己完結できたらどんなにいいだろう。感想なんかもらった日には儲け物。そんな感じのメンタルでいたい。